2011.09.30 (Fri)
安全より,商売優先コストダウン

自転車のサドル部分。
左上が一般的な自転車で、シートピラーとサドルのレールの部分をこうして13㎜のナットで両側から固定する。
右上がスポーツ車のタイプで、軽量化のための配慮がなされ、だいたいが6角レンチで固定する。
そして、左下が、幼児車・子供車のサドル。サドルにはレールがなく,直接シートピラーがサドルに固定される。
子供車とはいえ、タイヤは2つ必要だしハンドルもチェーンもライトもブレーキも必要。大人車との違いは材料の多少だけなのに子供車は高くては売れない。こうして部品を減らすことによりコストダウンができるが、それ以外の理由として、右下の写真のようにサドルを目一杯下げられるというメリットもある。レールがあるとここまでは下げられない。どんどん成長する子どものために、親はできるだけ大きい自転車を買いたいと願う、買い換えを少なくするために。で、サドルが下がれば下がるほど足つき性がよくなるから、このタイプのサドルのメリットがある。

さて。
とある日に、「お宅で買った自転車じゃあないけど、サドルがグラグラするから見ていただけませんか?」とおかあさんが子供自転車を持ってやって来た。別にウチで売った物ではなくても喜んで見てあげる、お金をいただくから。ウチで買っていただいたものならサービスでもね。
しかし、すごいサビだなぁ。

で、裏側を見てみたらギョギョギョのギョ~~~!
プラスティックのベースに、金属棒を突き刺しただけの構造だったのだ、初めて見た。
突き刺した部分がプラスティックで柔らかいから、割れてグラグラしたんだね、当たり前のことだ、な。

右が、ブリヂストンとかミヤタとかの子供車のサドル。
その差歴然、一目瞭然。
一般の人は、サドルの裏とかタイヤの中とかチェックしないしね。
これぞ、コストダウンのコストダウン。
それを、安い安いと喜んで買う人たち。
結果サドル交換で、結局は高いお買いもの。
昔々、ワケのわからないブランドの安物で、シートピラーがなくてフレームに直接サドルが固定された子供車もあったなぁ。「お宅で買ったんじゃないけど、子どもが大きくなったからサドルをあげていただけます?」といらっしゃったので、どれどれと見てみたら1㎜たりとも上がらないの、フレーム固定式だから。ハンドルの回転する部分にベアリングが入ってない、なんてのもあったなぁ。

しかし、走行中にナニかのはずみでサドルが外れて、この先のとがった凶器のような金属棒がケツに突き刺さったらどうするんだろう。
安かったから・・、と諦めるのかしらね~~・・・。
自転車は、最低限修理をやっているお店で買いましょう。
売りっぱなしではなくて修理もやるお店は、こんな商品にはこわくて手を出しませんよ、多分・・・。
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